モノクロームの記憶の中で
確かに見えたよ あのロータリー越しに
 途中下車で君を見送った記憶
 昼の街は遠い誰かのようで
 僕らはいつも 夜にだけ会ってた
冬の街角を風が切り抜ける
 襟を立てて君の笑顔が揺れる
 新しい道に車が溢れて
 あの頃の僕らをさらっていく
君と行った地下のステーキハウス
 あの日の笑い声が蘇る
 モノクロームの記憶の中に
 淡く浮かぶ君の面影
忘れたはずが ふと立ち止まるこの街
 自分の足跡をたどっても
 景色に溶けていく あの日の僕がいる
忘れたはずが またふと思い出す街で
 辿り着いても ただ眺めるだけ
 遠く霞む あの日の僕がいる
